ここ数日、鬱っぽい気分から抜け出せなくて、気持ちを切り替えようとカメラをいじっていた。外に撮りに出かける気分にはなれないが、レンズを取っ替え引っ替えして写りの違いをあらためて確かめてみる(それだけでは気分が晴れないので家庭用バリカンで頭を刈った)。
カメラは35mmフルサイズのNikon D800。発売されてもう13年くらい経つ古いカメラだ。とっくにディスコンだが写りに何の問題もない。ミラーレスと違ってファインダーに映し出される像はデジタルではなく実像だ。これは何物にも変え難い。ガラスの塊であるプリズムと像を反射させるためのミラーの機構が本体を重くさせているが、このアナログな構造こそが一眼レフの真髄でもある。
ただ写真を撮っておくだけならスマホやコンデジで十分だ。あえてこの重たいカメラを持ち出すからには何らかの理由づけがしたい。こじつけたい。そこで「できるだけぱっと見、被写体と同じに見えるような写りにする」ということにした。
人の目はズームにはならない。気持ちの集中の仕方で広がったり狭まったりはするがそこは気持ちの問題。実際に目に映る世界の広さは変わらない。なので重要なのは映る範囲。画角だ。昔から言われているのは35mmのフィルムカメラで焦点距離50mmがそれに近いと言われている。が、実際撮ってみるとやや狭い。ではもう少し広めにと焦点距離35mmのレンズに付け替えるとちょっと広すぎで遠近感も強くなりすぎる。
どうしたものかと考えて試みたのがD800のクロップという機能を使ってみること。撮影時に周辺をトリミングしてしまうのだ。クロップを設定するとそれに合わせてファインダー内に撮像範囲を示すフレームが現れる。1.2倍と1.5倍。トリミングすると画角が狭くなるから望遠で撮ったようになる。その分、画素数は減るが元が3600万画素もあるから、少々周辺が削られても実用上問題はない。
35mmレンズだと1.2倍で42mm。1.5倍で52.5mm。ということで1.2倍あたりが視線に近い範囲になりそうだ。で実際撮ってみるといい感じ。角度のついた被写体だと周辺はやや広角的な遠近感が強くなるが、全体として見れば見た目に近い雰囲気になる。
使用したレンズはDXフォーマットというAPS-Cサイズ用だから、本来フルサイズのフォーマットでは周辺がケラれて(カゲになって)使い物にならない。だがたまたまというか周辺に余裕のあるレンズであったから1.2倍の設定にすると周辺がケラれることもなく使えることがわかった。DXフォーマットのD3300用に購入したものだったが、それだとフルサイズの50mmレンズの画角になり、今ひとつ使いづらかった。廉価で軽く小さなレンズだが写りの評価は高い(DOXのサイトの評価)。絞り開放でf1.8。背景をボケボケにすることができるが、被写体の実際の背景がそこまでボケて見えることはない(そもそもボケているわけじゃないし)。ほどほどなボケというか曖昧さというかピントの甘さはどの程度がよいのか、というのも気になるところ。
もう少し古いAi-AF 35mm/f2Dも気になっている。D800は本体内にモーターを内蔵しているから、レンズ内モーターの無い古いDタイプなとのオートフォーカスレンズが使えるところもメリットだ(ミラーレスの本体にはモーターは入っていない)。今使っているGタイプレンズより周辺がもっと乱れるようだがそれも味わいのうちだろう。手に入れたい。
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